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チベット・ダラムサラ(インド)・ブータン、いずれもチベット人にゆかりのある地である。チベットへ行ったことをきっかけに、数珠つなぎ的に他の2か国も訪れた。3か所を比較して分かったのは、それぞれが歴史の運命により違った道を歩んでいるということだ。
チベット:チベット人にとっては祖国の地でありながら、中国共産党に侵略されてしまい、由緒ある宮殿、お寺、仏像は数々あるが、そこにはチベット人の自由な祈りや解放された魂はない。主(あるじ)不在の、建築物と圧政とチベット人の悲しみが残る街だ。
ダラムサラ(インド):ダライラマ法王の亡命先で、チベット亡命政府もある。ヒマラヤを越えて逃げてきたので、チベットから持ち出せた歴史的経典、仏像、仏画なども極めて限定的であるが、皮肉にもここには今のチベットでは得難いチベット人の自由な祈り・魂・笑顔があった。(笑顔の裏側に実は祖国を失った悲しみがある)
ブータン:16世紀にチベット仏教の主流から分派した宗派が作った国。いわゆるチベットの弟分のような国。ラサから分派したのが幸いし、今に至るまで自分たちの国で自由な信仰と自治独立を維持している。チベットにはない魂、ダラムサラにはない由緒あるお寺、仏像、経典の両方を持ち合わせ、伝統を重んじ自国に誇りを持っている。
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